ミートスライサーとは
ミートスライサーとは、文字通り、お肉を薄くスライスする機器の事です。
処理能力や対象とする原料、温度帯によって、さまざまな製品ラインナップがあります。
小型機は、卓上に設置して使用する機器です。主に飲食店やテストキッチン(研究用)に利用されています。
中型機(汎用機)は、定位置で固定して使用する機器で、基本的に1台を一人で操作します。一般的にミートスライサーというとこのクラスの機器を多くの人が想像します。精肉店はもちろん、スーパーのお肉売り場(バックヤード)や工場など、幅広く利用されています。
大型機は、主に工場で使用されます。連続投入・連続スライスが可能で、コンベヤに排出される機種が多く、複数の作業員がトレーに盛付け作業している現場が主流です。
カット(Cut)とスライス(Slice)の違い
カット(Cut)
スライス(Slice)
どちらも「切る」を意味する言葉ですが、より広範な意味で使用されるのが「カット」、特定の場合に使用されるのが「スライス」です。
「カット」は物を断ち切る行為全般を指し、切り方、厚みは特に指定されない場合に使われます。一方「スライス」は薄く、均等に切る行為を指します。また、主に料理や食品関連で使われ、“形状が薄く平らな面を作る”というニュアンスがあります。
つまり、カッターは対象や切り方を問わず、とにかく何かを切る機械、その中でスライサーは薄く均等に切る機械と言えます。
ミートスライサーの刃物について
ミートスライサーといえば丸刃を回転させてスライスする機器が一般的です。
最も一般的なものは、回転している丸刃に原料をスライドさせてスライスするものです。
↓参考動画:45秒から53秒まで
それとは逆に、原料ではなく回転している丸刃をスライドさせてスライスする機器もあります。
原料側が固定なのでスライス角度を変更することが可能になっています。
↓参考動画:56秒から70秒
高速スライスで美しく鱗列させる事を目的として、丸刃を回転させながら公転運動でスライスする自公転式もあります。
↓参考動画:25秒から37秒
丸刃以外では、勾玉刃や、薙刃、帯状の刃(バンドナイフ)など、様々な形状が利用されています。
次回はミートスライサーの基本構造についてご説明します。