対談者: |
代表取締役社長 竹内 美夫様 (写真中央)
製造本部 本部長 稲葉 典男様 (写真左)
製造本部 商品グループマネージャー 後藤 貴志様 (写真右) |
喜んでもらえる料理を提供することを考えて・・・
創業当初から喜んでいただける料理を作りたいという想いでやってきました。
もともとは、幼稚園にお弁当を提供していたのです。その提供先の幼稚園から高齢者施設にも食事を提供してほしいと言われたことが、高齢者用のお食事サービスを始めたきっかけです。
そこの高齢者施設では、食事とは365日×3度食べるものであるから、良いものを出したいという要望のある施設でした。その要望に応えることで、少しずつ口コミで広がっていったという経緯があります。そして今、高齢化が進む中で需要は高まってきていると感じています。これからも楽しみのひとつである食事に対し、喜んでもらえる料理を様々な方に提供し続けたいと考えています。
また、人手の問題を解決できる商品販売というのも目指しています。そのひとつとして、クックチル商品を販売しており、『すこやか』、『よろこび』の名前で展開しています。これは、惣菜の色、見た目、香りを大切にし、家庭でも簡単にできるものを考え開発しました。例えばゼリー食でも見た目は一般の食事とは変わらないような工夫を行っています。
今では、便利というだけではなく、品質にも評価をいただいております。
ここまでの道のりは本当に厳しく、当時から一緒に頑張ってきた社員たちには足を向けて寝ることができないほど、本当に感謝をしています。競合も多く何百社といます。これからも素材の良さを活かし、品質にこだわった製品を作り続けることで差別化をしていきたいと考えています。
その考えから、今回新しく工場を増設し、なんつねの機械を導入したのです。
クロノスを導入してより品質の良いものを提供する!
調理に使用する野菜に関しては以前から加工を行っていましたが、肉に関してはスライス加工をしたものを仕入れていました。もちろんメリットも多々あるのですが、もっと品質を良く、お客様に喜んでいただけるためには、肉の加工も自社で行うことが必要ではないかと考えたのです。
自社加工を行うことにより、今まではスライスされた状態で肉を吟味する必要がありましたが、今では原木の状態で肉を吟味することができるので、より肉の状態がわかるようになりました。また、スライス後すぐに氷温保管をするため、2次凍結をすることなく調理をすることができ、品質を落とさずに調理しやすい温度で調理場へ提供することができます。
そのおかげでお客様からの評判も良いですし、調理する側からも調理がしやすくなったと喜ばれています。
クロノスを使い、ミンチ材、煮物用や炒めモノ、焼き物などの調理用肉のスライスを行っています。
今は自社工場の調理分だけをスライス加工していますが、今後は厨房運営をしているところにも加工肉を提供していきたいと考えています。
通常は3〜5名で作業をしています。煮物用のスライスで1日1.5トン。ミンチ材のスライスは1日2トン行っています。だいたい200kgのミンチ材が30〜40分ほどでスライスできます。煮物用のスライスは1トン処理するのに3時間かからないくらいですね。
歩留まりには満足しています。部位にもよりますが、99%を超えるものもあります。ただ、連続投入で作業効率が良いのはいいのですが、そのせいで商品に厚みムラが起こることがあるので、その点はぜひ次の改善に生かしていただきたいですね。
素人でも使いこなせる工夫を求める
肉専門業ではないのでノウハウがありません。そのため、機械導入当初はスライスをするにもとても戸惑いました。
もっと素人でも扱いやすく、メンテナンスしやすいものを作っていっていただきたいですね。例えばボタン一つでスライスから調理までできるような・・・。ぜひ楽しみにしています。